1月9日午後、早稲田大学孔子学院主催の2013年初の講演会が早稲田大学15号館で開かれた。当日は500名近くの早稲田大学生が集まり、アメリカのジョージワシントン大学から招かれた楊大慶副教授の中国語による講演、「アメリカから見た日・中・米関係」を聴講した。

楊大慶教授は、最新の調査報告と結果のデータ及び統計グラフを用いて、全世界におけるアメリカの地位、アメリカ人のアジア観、近年のアジア外交への変化、などの切り口から、米国学術界と一般市民による中国と日本に関する理解の相違点を述べ、その相違を踏まえた上で、改めて日中米の協力の重要性を強調した。


図:データを用いて日中米関係の現状を説明している楊大慶先生

参加した日本人学生のみならず、世界各地から来日した留学生たちも、楊大慶教授の講演にきわめて強い関心を寄せ、質疑応答も盛んに行われた。日本語、中国語、英語と、それぞれの言語で質問する学生に対して、楊大慶教授のほうも日本語、中国語、英語の各国語を駆使し、丁寧にそれに応えた。講演の最後に、楊大慶教授は「アジアの国々から沢山の友達を作って、アジアの友好的協力関係を促進してほしい」と、学生たちに想いを語った。


図:学生の質問へ回答している楊大慶先生

講演中に楊大慶教授はアメリカ大学における孔子学院の活躍を語り、ジョージワシントン大学孔子学院の設立に関する背景や現状についても紹介した。

今回のようなアメリカから来日した教授による中国語を使用した講演は、日本の孔子学院でも初の試みであり、3つの言語を用いて質疑応答が交わされたことも、早稲田大学孔子学院で初めての経験だった。今回のイベントは孔子学院の国際的な展開の新しいステップであるといえよう。